働きたい親と童貞息子
 不景気でボーナスをケチられたりすると、会社なんてやめてしまいたくなるものだが、親たちの世代は退職を迎えてもまだまだ働きたいようだ。諸外国の男性をみると、60〜64歳の労働力率は多くて半分程度、フランスは約18%。65歳以上になるとヨーロッパ諸国は10%以下、アメリカでも約16%に落ちる。それに比べて日本では、60〜64歳は約76%、65歳以上でも約38%と、高い数値をキープしている。

とあるアンケート調査では、再就職を希望する人が「なりゆき次第」も含めて70%以上、「何歳まで働きたいか」という項目では「働ける限り」と答えた人が15%に達した。総理府世論調査でも、60代前半の男性の約90%が「65歳くらいまで」「70歳くらいまで」「働ける限り」を希望し、しかも、そのうちの約40%が「働ける限り」と意欲満々に答えている。

 ちなみに働く理由だが、総理府世論調査の60歳以上の男性に多い答えは「健康のためによい」「趣味、生き甲斐として」「働くのは当然」「社会とのつながりを維持したい」など。

 ただし、毎日フルタイムで働きたいかというとそうでもないらしい。東京都の世論調査によると週に数日勤務か短時間勤務希望が60%以上だし、日本労働組合総連合会の調査でも、短時間勤務希望者が多かった。どうやら、それまでの会社人間を返上して、あまり無理して働く気はないという意識に変わりつつあり、生き甲斐や健康のために定年後も働き続けるという人が増えている。仕事大好き人間の親を見てきた子どもとしては、妙に納得でき、また安心したりもする結果だ。
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